通常、皮膚は外部の物質を吸収することはありません。それは、肌の角質層のバリア機能が働いて、肌を保護しているからです。健康な角質層はセラミドなどの保湿成分を作り出して、約30%ほどの水分を含んでいます。水分を十分に含んだ肌は滑らかでやわらかく、刺激にも強いのですが、この水分量が30%以下に減ると、乾燥肌になってしまいます。そうなると角質層のバリア機能は失われ、外部の刺激から皮膚を守れなくなってしまいます。
手荒れの原因は様々ですが、一番大きな原因が、この乾燥によるバリア機能の低下です。水仕事を頻繁に行ったり、冷たい空気に触れると、まず、表面の皮脂が減少していまいます。
すると、皮脂に覆われて守られていた角質層の中にある水分がどんどん蒸発してしまい、バリア機能が失われるのです。バリア機能を失った角質層は、ボロボロとはがれ落ち、そのうち硬化して、カサカサになってしまいます。
また、外部からの刺激に耐え切れないので、ちょっとした刺激に敏感に反応するようになり、赤くなったり、かゆくなったりといった症状が現れます。つまり、これが手荒れの状態なのです。
このように、一度角質層が硬化すると、元のように水分を取り戻し、肌がやわらかい状態に戻るのは難しくなります。手は毎日使わざるを得ないこともあり、刺激を与え続けられることで、ますます手荒れは悪化してしまいます。